約 1,885,902 件
https://w.atwiki.jp/ichirorpg51/pages/580.html
人物名鑑:ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール ゲーム内におけるルイズ 旅先で出くわすユニフォーム姿のピンク髪のツンデレ少女。ユニフォーム違いで3人出てくるが、全員名前の似た別人。 コルビー・ルイス 一般客として船に乗っていた広島東洋カープのユニフォームを着たルイズ(*1)。変態発言をするストーカーに付きまとわれている(*2)。 フレッド・ルイス パサデナの町でショップ店員をしているルイズ。カープのユニフォームを着ている。 ランディー・ルイーズ ポートランドでショップ店員をしているルイズ。東北楽天ゴールデンイーグルスのユニフォームを着ている。 原作におけるルイズ CV:釘宮理恵 「ゼロの使い魔」の主人公。トリステイン王国屈指の名門貴族・ヴァリエール公爵家の三女で座学は優秀な優等生。だが魔法が使えなかった(*3)ため「「ゼロ」のルイズ」と渾名されている。 コルビーがカープに入団し、活躍していた2008年頃はアニメ「ゼロの使い魔」第2期のほとぼりが冷めない中でアニメ第3期が始まった頃であり、プロ野球関連の掲示板にはコルビーの活躍をルイズに見立てて褒めたたえる「ルイスコピペ」があちこちで貼られていた。
https://w.atwiki.jp/smithkeion/pages/575.html
コロちゃん丸 概要 ARKSのコピーバンド たまにメンバーがマウンテンゴリラになるガールズバンド ミュージックスタジオマジックのスタジオ内にてトゥイーティーがブリッジし、 その反動で足にシンバルが当たり倒れかけ自らをギロチンしかける。THE DOAHO 何か迷ったことがあればバンドリーダー・コロニーに頼る。 練習枠ジャンケンになればバンドリーダー・コロニーが代表になる。 メンバー Gt.Vo.轟 Ba.コロニー Dr.トゥイーティー 出演LIVE 5/20皐月ライブ 7/31マッシブジョイント 8/10オーディションライブ 10/16葡萄祭2日目 霜月ライブ 定期演奏会 持ち曲 私はあなたを卒業する さよなら三角、夢見た四角 呼吸すること you 忘れもの 月が照らす夜の中 魔法にかかったまま キラキラした街 colors
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/6564.html
前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア 44.フォンティーヌの休日 二人が落ち着いてしばらくしてから、姉妹は少し遅めの昼食を取った。 エレオノールがやって来たのは一時間程前で、 まだご飯を食べていなかった。そしてカトレアはずっとルイズを見ていたからだ。 「で、よろしいのですか?私の様な者も一緒で」 実家にあるテーブルと違い、円卓状になったそれの傍に立つグレイ・フォックスが、 主人であるカトレアに聞いた。 円卓のテーブルの意味はそこに座る者は皆同じであり、 貴賤の差無しという事である。 カトレアはこのテーブルで使用人と共に食事を取っている。 「構いませんわ。妹を運んでいただきましたしね」 ペコリと頭を下げて、グレイ・フォックスは貴族らしい、 ちゃんとした作法で座り、昼食を取る。 「しかし、まさかハーフエルフとはね。アルビオンにそんなのがいたなんて」 エレオノールはルイズから詳しい話を聞いている。 彼女のぎこちないながらも優しい笑顔なんて見たことが無いルイズは、 多少緊張した面持ちで話している。 まるで年の若い母親が娘に学校で今日何があったのかを聞いているようで、 とても微笑ましいものだった。 「で、でねエレオノール姉さま…」 自分の隣に座り少し顔を赤らめて説明するルイズは、 ほんの数ヶ月前までは考えられない程に、 良い目になっているとエレオノールは気付いた。 叱りつけた事しかなかったな――とエレオノールは思う。 可愛い妹だというのに。ふと無意識の内にルイズの頭に手が伸びる。 「ね、ねえさま…?」 優しく撫でられるルイズは、今何が起こっているのか信じられない目で、 エレオノールを見ている。明日は矢が降るわ。 いいえ、大砲かしら?そんな不届きな事を考えてしまう。 「いい、い、いままで悪かったわね。ここ、これからは、 多少は優しくしてあげるから。か、感謝しなさい!」 ひ、とルイズは怒っているかの様な剣幕で、 まくし立てるエレオノールから身を逸らそうとしたが、 内容を頭の中で理解してから顔を真っ赤にした。 「は、はい!」 そんな、一風変わった昼食の風景をフォックスは見ている。 「エレオノール姉さまは、あの子をほめた事が無いのよ。 さっきは上手くいってたんだけど。やっぱり素直になれないのね」 カトレアは笑顔でフォックスの疑問に答えた。 何も言っていない灰色狐は、は?と言いたげな表情でカトレアを見る。 「勘が良いのよ。シェオゴラス様譲りでね」 な、と叫びそうになったが、シェオゴラスに頭をやられたとしたら、 この城の事も理解できる。と自身を納得させた。 シェオゴラス信者はヤバイと聞いた事はあるが、 誰かを殺傷したという話は聞いたことがない。 大丈夫か。信者の数はタムリエルでも上位だし。 とフォックスはコロコロ笑っているカトレアに、 にこやかで生暖かい笑みを返した。 「あら?苦い慈悲をいただいただけよ。ラルカスもね」 楽な死を選ばずに、苦しくても生きる。 それが生きる者の義務だ。だが、真っ当に生きていけない者達はどうする? それでも死んではならない。だから、狂ってでも生きるべきだ。 俗世を捨て、正気で生きていけぬ者を狂わせるのは慈悲だ。苦い慈悲だとも。 なんて事をシェオゴラスが言ったかどうかは知らないが、 彼は狂わせてでも生かすべきという考えで行動している節がある。 もっとも、彼にとって狂っているのはタムリエルの自称マトモな連中であり、 自分こそが正気なのだとも考えている。何が正しくて何が間違っているのか、 その判断は常に難しく、簡単に出来る事ではない。 「苦い慈悲?あまり意味が分かりませんが…」 「生かす為に、本来してはならない事をすることですわ」 はぁ。とフォックスは気のない返事をして食事を食べる。 シェオゴラスにせよその信奉者にせよ、 その心の内が常人に理解出来るはずがない。 適当に返事するか。と彼は美味しいご飯を食べることにした。 昼食が終わり、しばらく経った。 ヴァリエールの美麗三姉妹は城の外にいる。 カトレアは動物たちと遊んでいる。 ルイズとエレオノールはそれを近くの木陰で座りながら眺めて喜んでいた。 「ちいねえさま…ほんとに元気になったんだ」 エレオノールはふう。と息を吐いた。 喜んでいるには違いないが、何処か影の差す大人の笑みを浮かべていた。 「体の方は――アカデミーの技術力を結集させて薬を作ったから、 病気が治ったら色々凄い事になるのよね」 「え?」 エレオノールは気まずそうに頭をかいた。 「あの子には相当負担を掛けたから…えーと、シェオゴラスだっけ? 何かどっかの小国の王子様に諭されて、その後随分性格変わったけど。 で、薬よ。病気の進行遅らせる為に体を無理矢理元気にさせたの」 「えと、ちいねえさまのお体って、それで無理矢理大きくなられたのですよね?」 「そ。で、まぁ…水の秘薬主体の薬なんだけど。 あー…出所は聞かないでね?水の精霊の機嫌が悪い原因の一つだから。 それで病気ってね、体が弱ければ弱いほど尚更悪くなるのよ。 体の芯がどうしても治せないから、仕方なくそれ以外を強化してたってわけ」 そう言えば昨日ちいねえさまがそんな事を言っていたような。 とルイズが思い出していると、エレオノールが低い声で言った。 「だから、あの子の力は結構凄いのよ? 熊とか普通に持ち上げてたし。 その分相当体に無理をさせたのだけれどね。 ルイズ。あなたカトレアが白い髪だったの覚えてる?」 コクリと頷いた。 「本当はあなたと同じ髪色なのだけれどね。 薬の影響で体に相当な痛みが走っていたの。 それが原因で髪が白くなって…それ以外にも色々あってね。悪い事をしたわ」 「あねさま…」 しんみりとした空気が二人にまとわりつこうとした時、 ごうと一陣の風が二人を包んで、空気ごと吹っ飛ばした。 上空100メイル近くまで吹き飛ばされるが、 レビテーションの魔法でゆっくりと地面に落とされる。 軽く当ててそんな空気はダメと言いたかったのだろうが、 加減が出来ないのは母親譲りだろうか。 「あら、ごめんなさい。弱くしたつもりだったけれど…」 やっちゃった。とカトレアは笑う。ルイズはエレオノールをじっと見た。 女史はあさっての方向を向いている。 「ねぇあねさま。これも薬の…?」 コホン、とエレオノールは咳をした。 「魔法についてはまた少し話が変わってくるの。 あー…今から話すことは誰かに言ったりしたらダメだからね?」 ルイズが興味深げに頷いたのを確認してから、 エレオノールは語り出す。 「わたし達が知っている魔法の系統は全部で五つ。 なのに、四つまでしか使えないのって、変だって思った事無い?」 「あるけど…残り一つは伝説だもの」 「そう。そこが問題なのよ。それのせいで皆本題からずれるのよ!」 ビシっと指を立ててエレオノールはまくし立てる。 ルイズは、ずれるの意味が分からなかった。 「虚無は伝説の系統。あるかどうかすら分からない。故に他のメイジは使えない……。 だからメイジは四系統の魔法を使うわ。そこまでは何の問題も無いの。けど、 どうして最高でもスクウェアクラスまでにしかなれないのかしら?」 エレオノールの自信たっぷりな笑みを少々引きながらルイズは見ている。 「本当はそれ以降もあるし、ちゃんといるのよ。それ以降のスペルを一人で使える人が。 ただ、その『伝説』を利用してスクウェアまでって事にしてるだけなの。 皆が使えるのは四系統までだから、四つまでしか系統を足せない。そういうことにしてるのよ。 カトレアも『スクウェアの先』へ到達した一人よ。けれどどうやったら到達出来るかは、 まだよく分かっていないの。そもそもクラスの変化がどの様にして起こるか、 そこまで解明されていないからね。精神の状態というか、気分というか。 そういう不確かな何かが大きく関係するみたいなのだけれど」 そういうのは理論で割り切れる物ではないからね。とエレオノールは説明を終えた。 ルイズは口も目もあらん限りに見開いて驚く。ふふん。とエレオノールは笑っている。 「そ、その「それ以降」ってもしかして…」 あり得る。というより母はスクウェアではない。そうでなければおかしい。 とルイズは何度も思ったことがあった。 そんな桃色の髪の妹はエレオノールの言葉に恐れを抱きながら、 一つの質問をした。 「ででで、では、母さまは」 「あれは仮に言うならオクタゴンクラスね…。 アカデミーの研究で何人か風のスクウェアに出会ったけれど、 成体の火竜をドットスペルで気絶させる様な人はいなかったわ。 まぁ、始祖の定めた法に外れるってことになっているから、今のは人前で言っちゃダメよ。 異端呼ばわりされて、敬虔なブリミル教徒に何されるか分かったものじゃないわ。 アカデミーとか、そういった魔法研究の場じゃ一般的な事だけどね。 ところで、あなたどの系統に目覚めたの?」 カトレアは教えてくれなかったのよ。 と凄くぎこちない笑顔でエレオノールは言った。 同じくぎこちない笑顔でルイズは考える。 本当の事を言うべきかどうか。言うべきかしら。 「その…ええと…『虚無』なの。エレオノール姉さま」 「…ねぇおちび。冗談はほどほどにしときなさいよ?」 ルイズは錬金の魔法で辺り一帯を黄金色に変え、それから母親譲りのカッタートルネードを放った。 エレオノールは眉一つ動かさず、その様を眺めて―― 「あねさま?」 ルイズが声を掛けるが返事が無い。とんとんと肩を叩くとそのまま崩れ落ちた。 気絶したらしい。まぁ、それもそうよね。と思いながら、ルイズはエレオノールに寄り添った。 風が草原を吹き抜ける。先ほどの疲れが現れたルイズは、 そのままエレオノールの隣で眠りに落ちた。カトレアは動物たちと一緒にその隣に座る。 そしてルイズを優しげな瞳で見た。 「良い日だわ。始まりの門出に相応しい爽やかな、ね。 ルイズ、選ばれたのはあなたよ。何が起こるかまでは、 本には書かれていなかったわ。あれは予言書じゃないし。けれど――」 ごう、と強い風が吹く。木がざわめき動物たちがめいめいに驚いて鳴いた。 「あなたがこれからを支えるの。それだけは間違いないわ。ね、『パラヴァニア』?」 鳶色の目を猫の様に細め、カトレアはコロコロと笑った。 そんなこんなで夕方が過ぎ、夜となる。 いい加減帰らないとマズイだろうとのことで、 ルイズは来たときの様に、風竜に乗って学院に戻る事になった。 「またね、ルイズ。今度はそのマーティンさんも連れてきてね」 カトレアは笑って手を振っている。ルイズも笑って手を振る。 先ほど気が付いたエレオノールはとても美しい笑顔で、ルイズに近寄っていく。 ルイズは立ちすくみ、顔を引くつかせて苦手な姉を見る。 姉の顔は見たことの無い程綺麗な笑顔だった。 ただ、それは妹に向けるものではなく、 何か自身の研究を躍進させる物を見つけたような、 最良の実験台的な、なにかを見つけたような。 そんな笑顔のまま、エレオノールはルイズを見つめている。 「夏期休暇中は絶対アカデミーに来なさい」 「ごめんなさいあねさまいやですその手はやめていひゃい!ふぉめんなひゃい!!」 地獄の悪魔っぷりを、エレオノールは纏い始めた。 誰に習ったわけでもない。おそらくそれは、エレオノールのどこかに眠っていたのだ。 今までは、レベルが低くて表に出なかっただけなのだ。 かつては無意識の内にこぼれるだけだった己の悪魔を、 エレオノールはルイズの反応を見ながら操り始めた。 サディストな笑みを浮かべ、まず右の頬を強くつねった。 それだけで、ルイズは音を上げそうになった。 それだけでは飽きたらず、頬をつねたまま手を左右上下に動かし、 それから左の頬をつねった。両の頬が引っ張られてルイズの顔の皮膚が伸びきり、 ルイズの美しい顔を描くラインが台無しになった。同時に軽蔑を多分に含んだ流し目を送る。 そうなるとルイズはもう、涙を流して許しを請うだけで精一杯になってしまった。 オブリビオンの精鋭デイドラですら震え上がるような、しかしとても静かな声で、 エレオノールはルイズに言い放った。 「もう一度聞くわ。来るわよね?」 「ひゃれ…わひゃりまひた!!いきまひゅ!いきまひゅかや!」 怖い。この姉ちゃんすんごく怖い。ブラヴィルのスクリーヴァくらい怖い。 と、シロディールの姐さんカジートを思い出しながら、風竜の上でフォックスは震えた。 「そう、良い子ね。あなたの使い魔も連れてくるように…良いわね?」 絶対零度よりなお冷たい声で、エレオノールは優しく言った。 ごめんなさいルイズ。やっぱり優しくなんて出来そうにないわ。 と、つねりあげる事でどこか心が高揚していく自分を感じながら、 ルイズの悲鳴を聞く。その顔は満ち足りていた。 前ページ次ページジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア
https://w.atwiki.jp/brewwiki/pages/659.html
キョロちゃん大脱出 【サイト名】キョロちゃんゲーマーず 【ジャンル】アクション 【課金体系】従量210円 【容量】94KB 【通信機能】なし 【簡易評価】あなたの評価点をクリック! plugin_vote2 is not found. please feed back @wiki. / plugin_vote2 is not found. please feed back @wiki. / plugin_vote2 is not found. please feed back @wiki. / plugin_vote2 is not found. please feed back @wiki. / plugin_vote2 is not found. please feed back @wiki. 2007/04/06 【使用機種】 a5503sa 【プレイ時間】 1、2時間 【評価・点数】 2/5 キョロちゃんを操作して敵(オバケ)に当たらない様に鍵→扉 に向かう横スクロールアクションゲーム チョコボールを取ると1up。 全部で20面あるが特に難しくも無くお子様仕様。 サイト別/か行/キョロちゃんゲーマーず
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/2707.html
前ページ次ページゼロの使い魔ももえサイズ ついに登場! 大人気ピチピチ猟奇SS 「ゼロの使い魔ももえサイズ」 「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ! 強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」 トリステイン魔法学院の女生徒であるルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは威厳たっぷりに言ってみせたのだがこれが何十回目の事なのかは覚えていなかった。 しかし、始祖ブリミルは彼女を見捨てることはなかった。 「あーーーーーーーーーーっ!!!!!!!」 上空で何かが光ったかと思うとルイズの元めがけて人が落ちてきたのだ。 「危ないっ!」 どしーんという大きな音がして周りには砂煙が舞っていた。 危険を感じたミスタ・コルベールはとっさのタックルでルイズはなんとか回避することができた。 「ふぅ………ここが私の通っている学校か。いつのまにか急に古風になっちゃって。」 彼女は肩にツメらしきものをつけて、紫色の装束に身を包み、 膝元には大きな鎖がつけられていて、足元には狂犬の首があった。 とにかく彼女がこの世界のものではないということだけは一目見てわかった。 「………あんた、誰?」 「私? 私の名前はももえ、死神ももえだよ。 あんたは?」 「変な名前ね……私はルイズ、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ。ところであなた何者なの?」 「いやー どうやらここに悪魔がいっぱいいるって聞いて来たのはいいんだけどさー」 そう言ってももえは大きなカマを取り出した。 「一体そいつはどこにいるのかなーって」 そしてそのままカマを振り回し始めた。 「あわわわわ!!!! あああああ、危ないでしょ! そんなもの振り回しちゃ。」 ももえがカマを振り回すごとに風がびゅんびゅん鳴って周りの生徒たちはそれに慄くばかりであった。 「まあこうやってあぶり出しでもすれば悪魔も出てくるんじゃないかなーってね。」 ???ものしり館??? ※あぶり出し 乾燥すると無色となる液体で文字や絵を紙などに書き、それに熱を加えてあぶることで成分に酸化などの化学変化をさせて見えなかった文字、絵を表示させるもの。 転じて、あるものの裏に隠れていた対象を、隠していたものから浮き上がらせるという比喩表現にも使われている。 ももえは一心不乱にカマを振り回し続ける。 「きゃああああーーーーー!!!!!!」 「うわーーーーーーー!!!!!!」 「皆静まりなさい! それとミス・ヴァリエール、いい加減に彼女を取り押さえなさい!」 その状況をぼーっと眺めていたルイズだったがコルベールの一言によって現実に帰ると、とりあえずももえを取り押さえることにした。 「モモエ! とにかくその危険なものを振り回すのはやめなさい!」 ルイズは彼女の腰をつかんだ。彼女の露出させた腰はとてもつかみ心地がよくてそのままトリップしてしまいそうな――― 「いたーーーー!!!!」 あぶり出された悪魔が姿を現した。ももえにしか見えないのかと思っていたがルイズの目にもはっきりと確認することができた。 「あれが……悪魔。」 それは真っ黒な色をした一つ目で少し毛のようなものが数本生えていて、とても気色悪いシロモノであった。 「たぁッ」 それを見たももえは躊躇することなく悪魔めがけてカマを横に振った。 最もその一瞬の間に悪魔は姿を消し、代わりに取り付かれていたサラマンダーが顔を出した瞬間――― ドシュッ サラマンダーの首が宙を舞った。そしてその首は地面に落ちることなくどこかへ行ってしまった。 「あ、あんたなんて事を…………」 ルイズはももえを指差しながら、体を震わせてサラマンダーの持ち主に必死にアピールしていた。 目線で「私はやってない。悪いのはこの女よ。」とアピールしていたのだが、 「大丈夫だった、フレイム?」 サラマンダーの使い魔の持ち主はももえに近づいて頭をなで始めたのだ。 『ももえのカマで斬られた者の存在はこの世から存在が抹消されてしまう。 そして存在保存の法則により、その存在はももえが肩代わりすることになるのだ!』 とりあえずももえはサラマンダーらしく持ち主である彼女めがけて火を噴いてみた。 「ごーっ」 その威力はすさまじく、彼女を黒焦げにさせた。 「あの………大丈夫かしら、キュルケ?」 ルイズがおそるおそる聞いてみるとキュルケは笑顔で 「ぜんぜん平気よ、むしろ涼しいぐらいだわ。」 と答えたのであった。 「ミス・ヴァリエール、早くこの彼女とコントラクト・サーヴァントの儀式の契約をしなさい。」 「ええっ!?」 きまりとはいえ、ルイズはかなり嫌な顔をした。武器を持っているとはいえこんな娘と契約を結ぶのはごめんだ。危険すぎる。 「ミスタ・コルベールやり直しを 「ごーっ」 フレイムの能力を使ったももえの火が彼女を襲った。ついでにももえは周りめがけて意味もなく火を噴き始めた。 後ろのほうで「何やってんだよ、キュルケ。自分の使い魔なんだからちゃんとしとけよ。」とか、 「ごめんごめん。この子、ちょっとやんちゃだから。」 とか言ってキャッキャウフフな世界が繰り広げられていたのだがルイズは無視することにした。 ルイズは自慢の髪が黒焦げにされて腹が立ったが、これ以上何かすると持っているカマで切られるかもしれないから何も言うことができなかった。 「やり直しは認められない。 もしこの召喚の儀式が不成功ならば君は留年だ。」 「ダブり!?」 その言葉にももえはいち早く反応した。明らかにルイズに留年を期待している視線を注いでいたがルイズはそれに屈することなく彼女を使い魔にすることで妥協することにした。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ……」 ルイズはももえに唇を合わせてとっとと契約の儀式を終わらせた。 しばらくするとももえの体が光りだし、体に使い魔のルーンが刻まれた。 「ふむ………これは珍しいルーンだね。」 そう言ってコルベールはももえに刻まれたルーンを熱心にスケッチしていたが、ももえの頭の中ではせっかく自分に留年仲間が出来ると思っていた期待が外れたのとファーストキスを黒焦げでアフロになったままの女の子に奪われたショックでかなり落ち込んでいた。 「はぁ………」 ルイズの部屋に戻っても、ももえは体育坐りの姿勢で落ち込んだままだった。ルイズはそんな彼女をあの手この手で慰めなければならなかった。 「はぁ………」 「ったく、いい加減にしなさいよ! いつまでそうやって落ち込んでるのよ!」 数時間後、ルイズはとうとうキレてしまった。 そしてどうでもよくなってきて適当にその辺で寝かせてやろうと思っていたのだが――― 「サイズラッガー!」 突如立ち上がったももえはいきなり持っていたカマをブーメランのように投げつけた。 ???ものしり館??? ※サイズラッガー 死神ももえの必殺技。カマを回転させながら相手に投げつける事が出来る。 この世界でガンダールヴの能力を手に入れた彼女だが元々カマを120パーセント以上も活用しているのであまり意味は無い。 ルイズは思わずそれをよけた。そしてカマは窓を破ってそのまま地面へと向かい――― 「ギャッ」 生徒の誰かが真っ二つに切られたのだがルイズはそれが誰なのかわからなかった。 「あ、私ダブりじゃなくなってる。」 どうやら斬られた生徒は上級生だったようだ。その事実に気づいたももえは嬉しくなって思わず部屋の中で小躍りした。 ルイズは見知らぬ上級生に対して冥福を祈ったのであった。 「ところでなんで急に元気になったの?」 「いや、ちょっとむしゃくしゃしてたから。まーでも元の学年に戻ったからどうでもいいや。」 ルイズは始祖ブリミルが自らを見捨てたのではなく試練を課したのだということに気づいた。 こうしてルイズと使い魔だという事実をよくわかっていないももえの生活が始まったのである。 『ももえのカマで斬られた者の存在はももえが肩代わり 上級生を斬ったのでダブりであったももえは本来の学年に戻ります。』 ※おわり これまでのご愛読、ご支援ありがとうございました。 ※次回から始まる「ゼロの使い魔死神フレイム二年生ももえサイズ」に乞うご期待!!! 前ページ次ページゼロの使い魔ももえサイズ
https://w.atwiki.jp/yaruoseirei/pages/146.html
__ _, '"´ `丶、 / \ / ,' / / / ヽ `ヽヽ l l j __ // ,イ 、ハヽ }! ハ l l 「 j_从7ヽハ !七大 ` } リ }/ | l Vf゙仡圷/ jl ノィアト、ヘ// / j l l V_ ソ ´ V リ /jイノ ,' ハ ヘ. ' ` ,' l ! / / l ヽ ー ‐ .厶 |ハ //' ∧ 弋ト 、 __ , r<7 l ヽ / / / ∧ Vー、 Kヽ{ ヽ ヽ / /./ /¨} ',__∧_j_l ハ \ }/ ,′ l { / / / ヾ ☆Y ハ X { V r' / / \__j 入xぅ/ \ ヽ l { / / V //∠ ', } ! j/ / ! ∧V _二} ヽ / / / { 〈 l / | j/ -ーソ ノ / / / |ヽ \ l /∠/j rテ' 〃 ( ヽ , ./ / 、__jノ ∧{ / ,/ { _/ ハ `ー彡 / 〃 、__ > / ;>'´ /! ∨ヘ ヾ \ < _ ヽ {{ =ァ 彡< / { く{ ヽ ヽ ユ=―'´ ━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━ ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール Lv 20 HP ??? @? 攻撃 F- 防御 G 速度 E 魔力 D+ 精神 E+ ━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━・・・━ 【アタック】 エクスプロージョン : 爆発呪文。至近距離で全てをふっ飛ばす。【魔法】【全体】【赤】 【ディフェンス】 マインドシールド : 精神を変換させて盾を形成する。やや魔法攻撃に強い。【魔法】【全体】【赤】 ファイアクローク : まとった炎で相手を焼き返す赤のディフェンス。【魔法】【反撃】【炎】【赤】 イリュージョン : 大量に分身を出しての緊急回避を行う。【回避】【赤】 サイコアーマー : 念のこもった鎧をまとう。物理にも魔法にも有効。【複合】【赤】 【サポート】 メガ : 炎と風の重属性魔法。爆発する。【魔法】【全体】【炎】【赤】 イオ : 爆発するエネルギーを敵陣にぶち込む。【魔法】【全体】【炎】【赤】 ファイアボルト : 赤の基本魔法。アタッカーを狙う。【魔法】【赤】 ファイアボール : 赤いの基本魔法。ディフェンサーを焼き尽くす。【魔法】【赤】 インプロージョン : 魔力で相手を閉じ込めて爆発させる。色を持たない。【魔法】 【アビリティ】 虚無の魔法 : 一回だけスキルに貫通効果を付与する。 【パッシブ】 虚無の担い手 : 所持する魔法スキルすべての色、属性が消失し、【げんそう】が付与される。 ARMAGEDDON : 敵対時のみ有効。オールラウンダーになれる。 また、オールラウンダー時HPが増加し、多くの状態異常を無効化する
https://w.atwiki.jp/famicomall/pages/441.html
前のゲーム | 次のゲーム クリア条件:EDを見る(全8面) 開始時間:2007/05/20(日) 01 29 41.65 終了時間:2007/05/20(日) 03 48 38.19 元は洋ゲー「キャッスリアン」。主人公を差し替えただけのゲーム 完全な覚えゲー、ミュージックなし、不気味な敵キャラ、底なし沼に無表情で 沈んでいくキョロちゃんなどトラウマ要素は抜群。 塔を登っていくゲームなのだが、どうもFCソフトで「塔」が出てくるゲームは 難ゲー揃いな気がする。(ドルアーガの塔、バベルの塔など) やればやる程イライラしてくる本物の糞ゲー。 理不尽な落とし穴がとてつもなくムカつく糞の糞ゲー。 ゲームって面白いものだってじっちゃが言ってた(ヽ´ω`) まあパスワードコンティニューができるみたいだから何とかなるんじゃないか? タイトル画面でセレクトを押して、パスワードにカーソル合わせてセレクト→パスワード入れる→セレクト→スタート パスワードはアルファベット4文字。ステージ開始時に画面下に表示されるのでSSとっとくといいお 難易度設定もあるけど、デフォが初心者モードだからそのままでおk 攻略法 とにかくルート覚えゲーなので何度も死にながらルートを見つけていくしかないです>< キョロちゃんは操作性が最悪でイライラします。道から少しはみ出ただけでバランスを崩し下に落ちていきます。振り向きざまの行動もできません。ホントイライラします。ラスト面なんてアホみたいにイライラさせる仕様です。操作性が悪いのに結構なアクションテクの要求。理不尽なハズレルートや落とし穴トラップ。これがイライラしないワケないです。しかし、このイライラが最大の敵です!薬を用意して攻略しましょう!! また、振り返ると少し後ろに下がるので、この時に落ちてしまわないように注意して下さい。 画面に出てる敵が少なくなると、一定の時間間隔でメタンの分子構造のような形の敵が出てきます。こいつは横に逃げても逃れられず、ジャンプで飛び越すことも不可なので(ボーナスステージに出てくるのは飛び越せます)、高低差のある場所に逃げるか、引き付けてから扉に入ってやり過ごしましょう。 正解ルートを事前に判断できる要素は皆無です。頑張って探して下さい^^ とにかく、理不尽な面構成なのに加え操作性も悪く、アクションもかなりの難易度です。ルートを知った上でもクリアはかなりきついです。間違いなく難ゲー&糞ゲーです。 上にも書かれている通りイライラが最大の敵です。 幸いにして(?)音楽が無いので、好きな曲をかけてリラックスして攻略しましょう! エンディングは上の一枚のみ。シンプルイズベスト。 意地悪なトラップがあったりと洋ゲーっぽくておもしろいお( ^ω^) 覚えておくといいかもしれないこと 垂直降り 横ジャンプは1マス分しか横には移動せずそれ以降は垂直落下 よって1マス横の下の段に降りるときにこの技を使うと確実に足場に着地できる 助走なしジャンプ 頭上にすぐ床があって1マス飛び越えなければならないときは端ぎりぎりまでいってそこから十字キー+Aボタン同時押しのジャンプが確実 敵はいっぺんに4体しか出ない 5体目以降はでません 8面の前半で倒せる敵4体がいるところがありますが、こいつらを倒さなければ上の段で敵がでません
https://w.atwiki.jp/nekodaruma/pages/33.html
☆犬コロちゃん2話 犬コロちゃんとカラス 犬コロちゃんこと子犬のトムは散歩が大好き今日も寒い中 散歩をしていたらカラスがやってきて小石をおとしていきました。 小石はトムにヒット! 起こったトムはわんわんほえます。 カラスはカーカー鳴くばかり平気な顔 家に帰ったトムはお正月なのでごはんをお代わりしました。 でもあとになってげーと吐いたのでさなちゃんから叱られたのでした。
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/8652.html
前ページ次ページ機械仕掛けの使い魔 機械仕掛けの使い魔 第16話 学院の本塔付近に、教員、学院生、使用人全員が集まっている。誰もがおろし立ての正装を纏い、直立不動のまま開け放たれた正門の向こうを見ていた。 事前に予定などがあったワケではなく、突然の出来事であったが、それでも全員がこのように完璧に準備を整えられたのには理由がある。 そう、今日はトリステイン王国切っての主賓が訪問する日なのだ。そんな機会に粗相があっては一大事と、その日の授業は全て取りやめになり、主賓を迎える為の準備が整えられた、というワケである。 そんな様子を眼下に見下ろしているのは、コルベールから呼び出しを受けたクロである。本来ならば全員が本塔前に集まらねばならないのだが、コルベールはオールド・オスマンから直々に「ガンダールヴの調査を優先しなさい」との命を受けており、 またクロは元々今回の来客に一切興味がない為、暇潰しもかねて呼び出しに応じていた。 「さて、早速本題に入りましょうか」 机からノートと数冊の書物を取り、コルベールはクロの真向かいに座って、 「まずは、これを見てください」 ある書物の見開きページをクロへ差し出した。 「この本に描いてあるのが、始祖ブリミルの使い魔、ガンダールヴに刻まれたとされるルーンです」 書物と自分の左手に刻まれたルーンを見比べるクロ。 「へぇ、確かにそっくりだな」 「このガンダールヴ、神の左手と言われておりましてな、あらゆる武器を使いこなし、始祖ブリミルを守った、と言い伝えられておるのです」 「ふーん…」 こう言われても、クロには全く実感が沸かない。ハルケギニアに召喚され、ルイズと契約してから扱った武器は、ガトリング砲となんでも斬れる剣、しっぽミサイルにデルフくらいだ。 先に挙げた3つは元の世界でも使い慣れていたし、デルフも剣である以上、そこらの剣士よりも遥かに熟達している。全速で走っている電車の車輪を真っ二つに出来るほどなのだ。ルーンの効果など、実感しようもない。 「まぁ、相棒はガンダールヴの力を発揮した事ねぇしなぁ」 と、ここで腹部ハッチを内側から開け、デルフが顔を出した。 「おや、インテリジェンスソードですか。最近はとんと見なくなりましたが…」 「ガンダールヴの話みてぇだからな、俺がいなきゃ話にならんだろ」 カチカチと音を立てながら、デルフが語る。 「相棒のルーンにゃ、2つの効果があんだよ。1つ目は、武器を手にしただけでその武器の特徴から使い方まで、何でも頭に入ってくる。今まで使った事のねぇ武器でも、即戦力として投入出来るってワケだ。 ま、これは相棒にゃ意味ねぇわな。自前の武器で何でも事足りちまうし、他の武器でも大体使い方はわかんだろ?」 「まーな。もし使い方がわかんねーなら、投げりゃいい話だしよ」 クロの馬鹿力をもってすれば、そこらに転がっている岩も立派な攻城兵器となる。根本的に、クロの周りにある物は、どれでも武器となり得るのだ。武器の使い方など瑣末な問題である。 …むしろ問題なのは、それが意思疎通可能な相手であっても、容赦なく武器として酷使する点だが。ロミオなど、その最たる例である。 「2つ目。コイツは本来結構デカいんだがな、ガンダールヴは武器を持つと、身体能力が飛躍的に向上すんだ。鞘に納まったままの剣でも、弾切れの銃でも何でもいい、とにかく武器を手にしただけで、身体が軽くなって普段以上に動けるようになる。 オマケにその具合も、感情の高ぶり方でさらに上昇する。だがなぁ…」 身体能力の向上。本来であれば、非常に有用な効果である。しかも条件が武器を手にするだけなのだから、戦闘以外のあらゆる場面に応用が可能だ。しかし、デルフは最後に言葉を濁した。それもそのはず。 「体が軽くなったなんざ、今まで一度もなかったぜ?」 「俺も相棒に使われ始めてからそこそこ経っちゃいるが、ルーンの効果は全然感じねぇのよ。前はそんな事なかった筈なんだけどよォ」 「前…? 君は以前にも、ガンダールヴに振るわれていたのですか!?」 デルフの台詞から、聞き捨てならない単語を聞き取ったコルベールは、身を乗り出してデルフに詰め寄った。 「以前とはいつの時代なのですか!? 始祖ブリミルの時代以降にも、ガンダールヴが現れたと!? …はっ、もしや君は、始祖ブリミルに仕えたガンダールヴに握られていたと言うのですかっ!?」 返答を許さない質問の弾幕である。これでは答えようにも、全てコルベールにかき消されてしまう。しかし、 「んー、忘れちまった」 デルフは実に簡単な一言で、コルベールを黙らせてしまった。 「なんせ、千年単位で昔の話だぜ? おめーさん、仮に千年後も生きてたとして、今この瞬間の事を覚えてられっか?」 コルベールはオールド・オスマンの姿を思い出し、肩を落とした。推定300年でもアレである。その3倍以上の年月を経て、果たして自分は現在の記憶を保っていられるか。この瞬間の思考がバレたら立場的に非常に危ういコルベールであった。 「そう言やデルフ、オメー前にオイラの事を『使い手』っつってたよな」 「おぅ。『使い手』、それ即ちガンダールヴよ。身体も記憶もすっかり錆びちまってたが、こないだ墓を作ってた時に、ちょいとだけだが思い出したんだわ」 墓作り。バイスの墓を掘っていた時だが、その時初めて、ルイズとクロはガンダールヴの名を耳にした。腹の中に納まっていたデルフにも当然その話は聞こえており、それで僅かではあるが記憶を取り戻したらしい。 「ガンダールヴねぇ…。今んとこ、オイラにゃ関係なさそーだな」 「おいおい相棒、おめーがガンダールヴって自覚してくんなきゃ、俺は何の為に買ってもらったってんだ?」 「仕方ねーだろ、オイラはいつも通りなんだからよ」 「いつも通りであの惨状、ね…。俺、その内折れるんじゃなかろうか…」 ミーとのガンダールヴ大戦でボロボロになった学院、クロ単独で完全に崩壊させられたモット邸を思い出し、デルフは普段以上に細かくカチカチと震えた。人間で言えば、歯の根が合わない、といったところか。 三者とも無言になり、それぞれガンダールヴのルーンについて思考を巡らす。一様に難しい顔をしており、思考がまとまらない様子だ。 「まずは実物を見ないと話は始まりますまい。クロちゃん、済まないが何か武器を持ってくれないかね?」 「んぁ、これでいーか?」 コルベールの要望に、クロは腹から突き出ていたデルフを乱暴に引き抜いた。 「わひぃ!?」「おっと、わりーわりー」 引き抜いた軌道は、コルベールの頭上僅か1サント未満だった。反射的に身を屈めるコルベールだったが、哀れにも後頭部に生えていた毛髪が10本程度、彼へ別れを告げた。 はらはらと舞い落ちる毛髪を涙目で見つめるコルベールは、まるで恋人との今生の別れを惜しむかのようだった。 膝を付いて全身で悲しみを表すコルベールを後目に、クロは感心したような表情で左手…煌々と輝くガンダールヴのルーンを見つめた。 「おぉっ、マジで光ってんじゃん!」 「そりゃ相棒、普段は左手にガトリング付けてんだろ? ルーンの光が、それで隠れちまってたンだよ」 ちなみに、ルイズとの契約後に初めて武器を手にしたギーシュとの決闘では、メイジとの初戦闘で大興奮中だった為、ルーンには一切気付いていなかったりする。 「でもこんだけ光っちゃいるけどよ、何ともねーぞ?」 その場で軽く飛び跳ねたり、デルフを振り回すクロ。しかしその身体は、ルーンを刻まれる前と何ら変わらなく感じられる。クロは非常につまらなそうな顔で、デルフを腹にしまった。 「…とにかく、私の調べた文献には、今のデルフ君の話は載っておりませんでした。私は引き続き、文献の調査を続行します…」 床に散らばった髪の毛を摘み上げながら、今後の方針を話すコルベール。その声は完全に脱力しきっていた。幸い切れたのは中ほどからなので、毛根が無事である限り、また髪の毛は伸びる…はずである。 そんな彼を見ながら、ガンダールヴより育毛剤なり発毛剤なりを錬金した方がいいんじゃなかろうか、と思ったクロだが、髪を切ってしまった手前、おくびにも出せずにいた。 そんな折、ドアがガチャリと開き、ルイズと共に正門前にいたはずのミーが現れた。 「やっほークロ。お邪魔するよ」 「何だ、ルイズと一緒にいるんじゃなかったのか?」 「いつまで待ってもお客さんが来ないから、飽きたんだよ。ルイズちゃんも、ボクに関係ある話だろうから行って来ていいよ、ってさ」 「あぁ、そう言やミーくんもオイラと同じルーンなんだっけか」 「…何ですと?」 指先で抜けた髪の毛を弄んでいたコルベールの耳が、ピクリと張った。その直後、クロとミーでさえも反応出来ないほどの速度で、ミーの左手を掴んだ。 「う、うわっ!?」「これは…!?」 目にも留まらぬ速度で手を掴んだと思いきや、血走った目で己の左手を凝視するコルベールに引き気味のミー。対するコルベールは、そんなミーにお構いなしである。 「そんなバカな…ガンダールヴが、2体…? そんな記述は文献になかった…いや、まだ可能性は…」 何やらブツブツと呟いているコルベールに、ミーはそろそろ本気で恐怖を覚え始めた。 「ミーくん、だったかね。君はこのルーンが現れてから今まで、武器を持つとその使い方がすぐに解った、とか、体が軽くなった、といった事はなかったかい!?」 そんな事は知らない、と言わんばかりに、コルベールはミーの肩を掴み、ガタガタと揺さぶった。 伝説と謳われるガンダールヴの再来だけでなく、文献にもない新たな発見がこの短時間に幾つも重なった為、半ば暴走気味なようだ。 「ちちちちちちょっととととぉぉぉぉ!?」 前後に激しく揺られるミー。こんな状態では、まともに言葉を発する事など出来そうもないのだが、コルベールは気付かない。 「ご愁傷さんだな、ミーくん」 「助けてやんねぇのか?」 少し離れた場所で静観を決め込んだクロは、デルフの質問に「メンドくせー」と簡潔に返し、次いでまた窓から外を見下ろした。 学院関係者一団に動きが見える。どうやら、件のお客が到着したようだ。 「おーおー、どいつもこいつも随分張り切ってやがんなー」 「そりゃ相棒、この国のお偉いさんだからなぁ。ああするのが礼儀だもんよ」 「オイラにゃ解らんね、メンドー以外に何も感想が出ねーや」 猫なら仕方ねーやな、とくつくつと笑うデルフ。そうして半ば呆れたような視線を向けていると、門をくぐって大層な行列が顔を出した。 豪奢な装飾の施されたマントを纏うメイジ――魔法衛士隊が列を組み、ゆっくりとした足取りで学院敷地内に歩を進める。 その後ろには、クロも漫画やゲームで見た事のある、しかし現実ではまず見る事のない生物――グリフォンやヒポグリフなど、所謂幻獣とカテゴライズされる生物が、背に衛士隊員を乗せて悠々と歩く。 そしてその幻獣を従える彼らに守られるよう、列の中心に陣取っているのは、額に螺旋状の見事な角を生やした純白の馬、ユニコーンが引く馬車。この馬車も白を基調とし、清楚なイメージを持たせる外観をしている。 「お、ルイズ見っけ」 ゆっくりと動く行列に早々に飽きたクロは、そちらから目を離して視界をズームし、生徒一団の中から、ルイズを見つけ出した。 すぐ傍には、キュルケやタバサ、ギーシュなど、いつもの面々の姿も見える。 彼女は、現れた行列へ笑顔で歓声を送っていた。さすがに距離が離れており、かつ雑音も酷い為、具体的な内容はクロの耳をもってしても聞き取れなかったが、その表情から、歓迎の意を表しているのは読み取れる。 「はしゃいでんなー、ルイズのヤツ」 「だから、そういうモンなんだってばよ、相棒」 時折、隣にいるキュルケに茶々を入れられて何かを言い返したり、行列を指差してうっとりした顔のキュルケを睨んだりと、ちょいちょい普段通りの顔も見える。 そこへ間を置かず、クロの見た事のないルイズの表情が見えた。 「ンあ…? どうしたんだ、アイツ?」 その表情が現れたのは、クロが数えて5度目の、キュルケが指した方向へルイズが目をやった瞬間だった。 目線だけ動かしていたルイズが顔ごとそちらへ向き直り、同時に目を限界まで見開いた。そして約2秒ほど静止した直後、顔がリンゴのように真っ赤になったのだ。 キュルケの指差した方へクロも目を向けたが、いかんせん行列に並ぶ人数が多く、その人物を特定するには至らない。 しかしルイズの表情。これはクロには十分すぎる手がかり…否、回答と言ってもいいだろう。何が彼女の顔をそこまで変化させたのか。 「後で色々聞いてみっかねぇ…ニシシシシ…」 「あぁ、その悪い笑い方…。娘っ子もご愁傷さんだな、こりゃ…」 クロたちに買われてからこちら、随分誰かを心配したり、諦めたりする機会が増えたなぁ、としみじみ思いつつ、ルイズへ同情するデルフだった。 窓の外から視線を外すと、コルベールの質問はまだ続いていた。相変わらずミーは激しくシェイクされており、そろそろ意識が飛ぶのではなかろうか、と言った按配だ。 「まだやってんのか、コルベールのオッサン…」 「ところで相棒、俺も色々考えてみたんだけどよ」 ガショッ、と腹からデルフが顔を出す。 「相棒たちにルーンの効果が出ない理由。もしかすっと、だけどさ」 突き出たデルフの柄を握るクロ。やはりルーンは輝くが、変化は何も感じない。抜き放って軽く振っても同じだった。 「相棒たちが完全な生き物じゃなくて、機械混じりだから、とかじゃねぇか?」 デルフが己の仮説を口にした、その途端。 「…何ですと?」 コルベールの動きが、ピタリと止まった。あ、すっげー最近に見た事あるわ、このパターン。とクロが振り返るが、全ては遅かった。 コルベールはミーをそのままクロの隣に座らせ、2匹の前に陣取った。その背中には、激しい炎が見える。普段は温厚な彼の性格を表すかのような丸メガネも、今は光の反射具合で真っ白に染まり、えもいわれぬ迫力を醸し出している。 「…そんな話は、聞いておりませんよ? 機械混じり、ですと? 君たちの体が、ですかな?」 「あ、あー…言わなかったっけか?」 「て、て言うか、ボクがそうだってのは、今まで気付かなかったのかな…?」 着ぐるみを纏っているクロはともかく、メタルボディ丸出しのミーには気付いてもよさそうなモノだが、ガンダールヴの件でその辺が目に入ってなかったのだろうか。そしてやたらと威圧感のあるコルベールに、クロとミーはただただ、後ずさる他ない。 「…ちょっとクロ、この人どうしちゃったのさ!?」 「…オイラが知るわけねーだろが!」 ぼそぼそと相談を交わすクロたちだが、お構いなしにコルベールは、さらに詰め寄った。 「機械の身体、ですか。実は私も、火の魔法を応用した機械を研究している最中なのですよ…。しかしこれがどうも難しい。手探りで研究しているので、なかなかに内部の構造が煮詰まらない」 そう言いながら、コルベールは机の上を指差した。金属質の何だかよく解らない、扉やパイプが突き出た、機械らしき何かが載っている。外観からは、一体どのように作動するのか予想が出来ない。 「まだ未完成なのですが…本当に、君たちの体が機械で出来ているのでしたら、きっとコレよりも素晴らしい技術が使われているのでしょうね…!」 ガバッ! とコルベールが両腕を広げた。その拍子にメガネの反射が消え、奥に輝きを失い、虚ろになった瞳が見えた。口は嬉しそうに歪み、その姿に身を竦ませるクロとミー。 普段は、非常に温厚なコルベールである。しかし、ガンダールヴの出現に留まらず、2体目のガンダールヴ、 さらにその2匹ともが機械仕掛けなのだという、今までにはあり得ない驚愕の事実の連続に、完全に頭がバグを起こしているのだ。 一歩、コルベールがにじり寄ると、一歩、クロとミーが後退する。 「なぜ、逃げるのですか…? 悲しいですねぇ…。別に殺してしまうつもりなどありません、ただ少しだけ、少ーしだけ、拝見させてもらえばいいんですよ…!」 息が、異常なまでに荒いコルベール。もっと言い方というものがあるだろうが、それに気付くほど、今の彼は冷静ではない。 冷や汗を滝のように流す2匹。そして、コルベールが腰を落とし、クロとミーに飛び掛った―― + + + + + + ドカァァァァァァァァァンッ 場所が変わり、ここは学院本塔前。突如発生した爆発音に、周囲は騒然となった。 「敵襲! 敵襲ーっ!」 馬車から降り、傅くオールド・オスマンと話していた主賓は身を縮こまらせ、魔法衛士隊は彼女を守るべく即座に陣形を整えた。 教師たちは生徒を守るように周囲を固め、辺りを警戒している。その生徒たちの反応は様々で、怯える者、慌てる者、主賓にいいところを見せようと杖を抜く者と様々だ。 だがその中でも、ルイズを筆頭とするいつものメンバーは、爆発の瞬間こそ驚いたものの、すぐに原因に思い至り、何とも言えない表情で溜息を吐いた。 そして同様の反応を示した者は、もう1人いた。オールド・オスマンである。彼は音の発生源を方角から即座に特定し、杖をほんの僅かに振るって『遠見』の魔法を発動した。 「…何かやらかしおったな、ミスタ・コルベール…」 魔法で見えた光景に、オールド・オスマンは呆れ果てた。室内は異常なほどに煤だらけで、所々穴が空いて外の青空が見える。調度品はボロボロで黒焦げになっており、窓もガラスが全て割れてしまっている。 そして、部屋の主である当のコルベールは、枠ごと吹っ飛んだ窓から上半身だけを出して、力なく垂れ下がっていた。衣服も所々破れて焼け焦げている。 ちら、と視点を変えると、ドアがあったであろう出入り口から、2つの影が慌てて出て行くのが見えた。その正体は、言うまでもない。 「杖を収めてくだされ、各々方」 杖をもう一度振り、オールド・オスマンは顔を上げた。しかし目の前の魔法衛士隊の面々の耳には入っていないらしく、まだピリピリとした様子で周囲に目を凝らしている。同様に教師陣や一部の生徒たちも、警戒を解いていない。 「皆の衆、杖を収めてわしの話を聞いてくれぬか?」 幾分声を張り上げて場を収めようとするオールド・オスマン。しかしその声は、喧騒にかき消される。 彼の額に、青筋が1つ、走った。 「カァーーーーーーーーーッ!!!!!!」 空気がビリビリと震えるほどの一喝が轟いた。その場にいた全員がビクリと身を縮こまらせ、その主を見た。オールド・オスマンである。深呼吸の後、1つ咳払いし、ようやくオールド・オスマンは語った。 「今の爆音は、わしがミスタ・コルベールに頼んでおいた研究が原因じゃ。敵襲などでは断じてない。トリステイン魔法学院学院長、オールド・オスマンが保障しようぞ」 「その言葉、偽りなき真実なのでしょうな?」 「無論じゃ」 羽帽子をかぶり、口髭を蓄えた凛々しい衛士隊員が口を開いた。銀糸で見事なグリフォンの刺繍が施されたマントを纏っており、手にはサーベル状の杖を握っている。 主賓との距離を考えると、恐らく魔法衛士隊の中でもエリートとして知られるグリフォン隊の隊長であろうと予想された。 射抜くような彼の視線にも動じず、オールド・オスマンは堂々と答えた。と言うより、こう答えるしかなかった。『猫が教師ごと部屋を吹っ飛ばしました』などと、誰が言えようか。 + + + + + + 一目散にコルベールの部屋から逃げ出したクロとミーは、そのまま階段を駆け下りて中庭に飛び出し、本塔の影でしゃがみ込んだ。 「…いくら何でも、ミサイルは酷すぎるんじゃないか…?」 「しゃーねーだろ、咄嗟にぶっ放しちまったんだからよ」 正気を失っていたコルベールを部屋ごと吹っ飛ばしたのは、クロのしっぽミサイルだった。 ミサイルはガトリング砲以上に弾数が少ない為、本来ならば節約すべき武器なのだが、それを発射させた辺り、コルベールの様子が並々ならぬ物だったというのが伺える。 ミーが苦言を呈したが、クロは悪びれた様子もなく立ち上がり、ぬいぐるみに付いた煤や埃をパンパンと払った。 「んー、さすがに汚れちまった…。洗濯しとかねーとな」 ぬいぐるみは毎日洗っているのだが、今回はミサイル炸裂のほぼ中心にいた為、普段以上に汚れてしまっている。コレを着たままというのは、傍からの見た目にも、自身の精神衛生的にも、あまりよろしくない。 手早く脱いだぬいぐるみを肩に担ぐと、クロは水場へと向かった。 「ちょっくらコレ洗って、フレイムに預けて来るわ」 「フレイムって…キュルケちゃんの使い魔の?」 「おぅ、いい具合に早く乾くんだよな、これが」 …血統書付きと言っても過言ではない火竜山脈のサラマンダー、それがキュルケの使い魔のフレイムである。 そんな、お金に換算など出来ないほど貴重な幻獣を、間接的に乾燥機とのたまったクロ。しかも毎日、同じようにぬいぐるみをフレイムに乾かさせていたようだ。 ハルケギニア中の好事家が聞けば、はてさて嘆くか激怒するか。少々見物ではあるが。 クロが立ち去った後、その場に取り残されたミー。モット伯邸へ乗り込んだ際に使用したシャイなワンちゃんのぬいぐるみはすでに洗濯が済んでいる為、クロに付いて行く理由はない。 「んー…。今なら人もいないし、ちょっと見て回ろうかなっ」 転送装置でやって来た時は、クロを捜すという目的があった為に、ろくに見て回る事が出来なかった。そしてその後早速フーケ騒動に巻き込まれ、それからは主に厨房を活動拠点としている。 今の時間、厨房スタッフを含めた学院関係者は、全員出払っている。ちょうど時間が空いた。ならばいい機会だ、学院を探索するのもいいかも知れない。 方針を決めたミーは、手始めにルイズたちが授業を受ける『風の塔』へ向かった。ルイズたち2年生が授業を受ける教室は知っているが、他がどうなっているか見てみたい、と。 + + + + + + その日の晩。ルイズは自室にて、人生最大の苦悩に頭を悩ませていた。 「ど、どうしてこうなったの……………」 自室の扉は周囲の壁ごと綺麗に吹き飛んでいる。なぜか室内にはキュルケ、タバサ、ズタボロになったギーシュ、そして昼間に学院を訪れた主賓がいる。 部屋のど真ん中で主賓は、両手を握り締めて強く息巻いている。真っ黒焦げのギーシュはそんな主賓の前に跪き、造花のバラを掲げている。タバサはいつも通りの表情で本を読んでいる。キュルケは頭を抱えたルイズに同情的な視線を投げかけている。 そして己の使い魔たるクロは、主賓の隣でケラケラと笑い、ミーはそんなクロを怒鳴りつけている。 列挙してみると、何が何だか本当に解らない。なぜトリステイン王国の主賓や、男子生徒であるギーシュがここにいるのか。なぜその主賓はこんなにも興奮しているのか。なぜ扉が綺麗さっぱり吹っ飛んでいるのか。なぜ――ルイズが頭を抱えているのか。 それらの謎を紐解くには、少々時間を巻き戻す必要がある。では2時間ほど、時間を巻き戻してみよう―― 前ページ次ページ機械仕掛けの使い魔
https://w.atwiki.jp/anozero/pages/3041.html
前ページ次ページゼロの使い魔ももえサイズ ルイズが落とし穴に落ちていって消えてしまったのをまるで何事も無かったかのように行動するももえ達。 キュルケはこの状況に戸惑っていたが、タバサはこの場所がすっかり気に入ってどうでもよくなったらしく本を広げて完全にくつろぎ始めた。 「そうだ、二人ともこのままごはん食べていかない?」 ももえがキュルケ達にそう声をかけた瞬間、客間の扉が開いておぼんに料理を載せたメイが現れた。 「…どうぞ…。」 出された料理はだしがはいったどんぶりの上に麺と天かすとナルトとネギが乗ったもの。つまり… 「うどん?」 「そう、うちらの世界では有名な食べ物なんだよ。」 そう言って、ももえは慣れた手つきで箸を口で割った。 キュルケは初めて日本料理を目にした外国人のように目をぱちくりとさせている。 ちゅるるん キュルケもももえのを見よう見まねでうどんを食べてみる。 すると、口の中にスープに似た温かみと、だし汁の香りがいっぱいに広がった。 「おいしい! ねえ、これおいしいわよねタバサ?」 一方、初めてとは思えないほど箸を器用に操ってうどんを食しているタバサは、顔を上げて一言 「サマンサタバサ」 と言った。 「え、ちょっと待って? 今の何?」 タバサは戸惑いまくるキュルケをよそに、またうどんを食す作業に戻った。 『裏設定から解放されたタバサは、もはやタバサでしかないのだ!』 部屋の中はうどんの啜る音と湯気で満ち満ちていた。デス子はふと顔を上げて水を飲んだ。そしてももえに聞いてみる。 「なあ、ももえ」 「ん?」 ももえはうどんを銜えたまま顔を上げてデス子の方に向いた。 「なんで、前回は斬って落ちなかったんだ?」 「ぼふっ」 ももえは音を上げてうどんを目の前のデス子に噴出した。 「いや、でも読み返してみたら前々回も斬った後に色々あったし………」 慌ててキュルケがあたふたとフォローを入れる。 デス子はうどんまみれのままにタバサから七味を受け取り、それをうどんにかけて音を立てて啜った。 「あれは無印ももえの3話のチョコのネタを使っただけだろ? 前回は明らかなオリジナルでたんなる入れ忘…… 「わーわーわーわー」 「(作者を)どげんとせんといかん」は褒め言葉 「ゼロの使い魔死神友情タバサの裏設定タバサの母フレイムデルフリンガーシルフィード香水下級生ももえサイズ」 たららららった、たーらららった、たーらら、らーららー 「いたたたた…………」 一方、落とし穴に落ちてしまったルイズは思いっきり尻を地面に打ってしまい、尻をしきりになでなでしていた。 「何なのよいったい………ってこの格好は何?」 ルイズは目の前の水晶に移っている自分の姿に大いに驚いた。 そこには緑のとんがり帽子をかぶり、緑のローブに身を包み、緑のマントをはめた緑ずくしの衣装に身を包んだ自分が居たのだ。 「ださっ………」 ルイズは真っ先にこの衣装を脱ぎ捨てたい衝動に駆られた。緑色は4大元素の風属性を象徴する色である。自分に合うはずが無いのだ。 『ルイズは服を脱ごうとした しかしルイズは服を脱ぐことが出来なかった!』 「なんでなのよ! いくらちい姉さまに着替えてもらってたからって、服を脱ぐくらい一人で出来るに決まってるじゃないのよ!」 思わずルイズは叫んだ。そこで、ルイズは自分が今おかれている状況に初めて気付いた。 「遠くが……見えない……。」 そう、ルイズがいる部屋以外は何も見えないのである。右や左に部屋と部屋とを結ぶ通路があるのが分かるくらいだ。 「で、この杖は………あーっ!!! この杖、私のじゃないじゃないのよ!」 見ると自分の杖とよく似ているが別物なのである。ルイズはパニック状態に陥り、杖を闇雲に振り回す。 ぶんっ ぶんっ ぶんっ ぶんっ 「全く、わけがわかんないわね。早くここから脱出しないと………」 そういって、ルイズが右斜め前に1マス動いた瞬間 「あれ……?」 この時、ルイズの四方にはたまねぎの形をした青色の生物がいた。どうみても敵キャラである。 「囲まれた………?」 「不可思議のダンジョン?」 「うむ。ここの地下は不可思議のダンジョンといって、入るたびにダンジョンの形が変わる不思議な場所なんだよ。」 食後に出されたお茶を皆で飲みながら、デス子はそう言った。すると急に遠い目をして語り始める。 「あれはももえがまだ幼い頃、ももえが一人で屋敷の探検をしたんだよ。」 外はまだ暴風が収まらず、風がびゅうびゅう吹いていた。タバサもキュルケもデス子のほうに注目する。 「今は、不可思議のダンジョンの入り口は封印してあるのだが、昔はももえが入ってしまえるほど緩かったんだ………。」 「ねー ママ この大きな穴って何?」 「あっ、その穴に入ってはだっめえええええええっ!!!!」 好奇心旺盛だったももえはその穴の中に入り込んでしまった。 「私も行くぞっ!」 デス子はすぐさま穴の中に飛び込んだものの、そこにはももえがいなかったのだ。 「不可思議のダンジョンは帯同者を連れて来ることは許されてない。 だからその時、私達は同じ不可思議のダンジョンに入っているのにもかかわらず、全く違うところにいたのだよ。」 「つまり、二人は離れ離れになっていたということですか?」 「その通り。その時は外部から連絡する手段なんて無かったから気が気で仕方が無かった。 早く脱出しようとしたのだが肝心なときに脱出に必要な巻物が全く見つからなくてな。」 「そしていつしか宝探しに夢中になってて、巻物を見つけて脱出したのが80Fあたりだった………。」 宝物を持ってダンジョンを脱出したデス子が見たものは担架の中で横たわっているももえだった。 「ももえ、しっかりしろ、ももえ!!!」 「まま わたしおへやのなかでなきさけんでてたらきゅうにすこっぷもったもぐらがでてきてよってたかってわたしをいじめたんだよ ずっとなぐられるとおもってめをつぶってたらいつのまにかしらないおじさんたちにたんかでかつがれてここまではこばれてきたの ままごめんね わたししらないおじさんたちにゆうかいされそうになっちゃったよ しらないおじさんにはなしかけられたらけりとばせってままにいわれてたのに」 「ももえ、しっかりしろおい! ももえーーーーー!!!!!!!」 デス子は眠りに就こうとするももえの体を必死に揺さぶり続けたのであった。 「嫌な事件だった………。」 そう言ってデス子は湯飲みに口を付ける。するとおもむろに湯飲みを思いっきりちゃぶ台に叩きつけた。メイは慌ててきゅうすを持って走り出した。 「不可思議のダンジョンにはモンスターがたくさんいる。」 「モンスター?」 思わずキュルケは割り込んで質問してしまった。しかし、デス子はそれを気にすることも無く話を続ける。 「そう、モンスターだ。スライム、ゴーレム、バーサーカー、シャーマン、他諸々が生息している。 私も80Fぐらいまでしか行ったことがないからわからないな。あと、お宝とかそういうのも色々あるぞ。」 「ちょ、80Fって………」 また突っ込みかけたキュルケだったが、 「…どうぞ……。」 メイが急須を持って戻ってきたので話は中断された。メイがデス子の湯飲みにお茶を入れ、デス子はそれを一気に飲み干した。 「!!!」 デス子はおもむろに立ち上がると壁に向かって頭を打ちつけ始めた。 ガンッガンッガンッガンッ 「……熱かったんですか?」 キュルケがそう問うと、デス子は首を激しく縦に振りながら壁に向かって頭を打ちつけ続けた。 「どうする、どうするのよ私!?」 一方モンスターに囲まれたルイズは自分がポシェットのようなものを持っていることに気付き、その中に何かないかがさごそと漁り始めた。 「あった!」 ルイズは中に巻物が入っているのに気付いて、それをおもむろに取り出した。 『大事に使ってね(はぁと)』と書かれていたが、日本語が読めないルイズはそれが理解できない。 だから巻物の使い方も理解できなかったのだ。 『ルイズは聖域の巻物を読んだ! しかし何もおきなかった』 「何でなのよ!全然使えないじゃないのよ!」 ルイズがそう言って巻物を放り投げた刹那、今まで石のように動かなかったモンスターたちが急に襲いかかってくる。 「痛っ!」 『ルイズは2ポイントのダメージを受けた!』 「はぅっ!」 『ルイズは3ポイントのダメージを受けた!』 「きゃあっ!」 『ルイズは3ポイントのダメージを受けた!』 「あれ?」 『モンスターの攻撃は外れた』 ルイズは自分の体力が確実にダメージを受けていることに気付いた。 恐らく次のターンでダメージを受けたらもうダメだろう。それだけは避けなければならない。 ルイズは大きく息を吸い込みやけっぱちになって呪文を唱えた。 「もうどうにでもなれーーーーーっ!!!!」 思わずルイズは目を閉じた。その瞬間ルイズの体が七色に光りだした。 「………あれ?」 しばらくして、ルイズが目を開けてみるとそこにはモンスターが一匹もいなくなっていた。 『たららたったったらー ルイズはレベル3になった!』 「あれ、なんか心なしか強くなったような気が………」 ルイズが自分の体をくまなく調べようとしたが、またモンスターがやってきた。今度は落ち着いて杖をかざして呪文を唱える。 「ファイアーボール!」 ファイアーボールは見事、モンスターに命中しモンスターは消え去っていった。 するとルイズは自らの体の変調に気付いた。 「あれ、なんか心なしか体力を消耗したような気が………」 『魔法使いは自らのHPを引き換えにして魔法を使うのだ!』 「何その設定………」 ルイズは足を引きずりながらもとりあえず階段を目指して歩き始めた。 「ところでももえ………」 食後、メイが皆にお茶を入れてくれた。その茶を皆で啜る。タバサはお茶請けのきんつばを楊枝を使ってぱくぱくと食べていた。 「大丈夫なの? そんなに食べて」 思わずキュルケはタバサを心配した。明らかに食べすぎだからである。しかし、タバサは茶を啜りながら一言 「私、胃下垂だから。」 ???ものしり館??? 胃下垂【いかすい】 胃が正常な位置下までたれ下がっている状態の事を言う。 俗に胃下垂だと食べると太らないと言われている。ある女子高生漫画でもこういう設定のキャラがいた。 「あぁ……そうなんだ………」 どこか遠い目をしたキュルケもお茶を啜った。本当においしい飲み物だと思った。 そして、顔をタオルで拭いたデス子はももえが口に何も含んでいないことを確認して聞いてみることにした。 「ところで、穴に落ちた彼女は一体何者なんだ?」 「魔法使いだよ。」 ももえは端的にそう答えた。デス子は顎に手をあてて少し唸った後、更にももえに聞いてみた。 「ふむ………。で、あいつはお前にとって何なのだ?」 「うーん…………。」 ももえは珍しく頭を抱えて考え始めた。キュルケは何も考えずにただお茶を啜り、タバサは何も考えずにきんつばを口に運ぶ。 「強いて言うなら………使い魔……かなっ」 キュルケとタバサが同時に噴出した。しかもデス子のほうに向かって。 「まさか」 すかさずメイがさっきのタオルで顔を拭いたがデス子は気にせず会話を続けた。 「使い魔というものはまず、主人の目となり耳となること…つまり感覚の共有。これを行わなければならない。」 キュルケは目が点になった。それに気付くことも無くデス子は話し続ける。 「更に、あちこちに眠る秘薬を探してくるのも使い魔の重要な役目だ。この秘薬があるのとないとでは全然違うからな。 そして、一番重要なのは身を挺して主人を守ることだ。これすら出来なければもはや単なるお荷物でしかない。 あいつを見る限りとてもじゃないがそんなことは出来そうに見えないのだが……」 「できるよ」 ももえは笑顔で即答した。それを見たデス子はふっと母らしい笑みを見せ 「そうだな、私の娘が見込んだ使い魔だ。出来が悪いはずが無い。はっはっはっは」 「はっはっはっは」 ももえと一緒に高笑いをしたのであった。 「ねえ、モモエが使い魔であってるのよね?」 キュルケはタバサにそう耳打ちをした。タバサは首を激しく上下させる。 「……お嬢様…は……いつも……本気…です…。」 メイのつぶやきに二人はびくっと体を震わせた。 「まああの不可思議のダンジョンをクリアしたら認めてやらなくは無いが………まず無理だろうな。」 「だね!」 二人して高笑いするデス子とももえ。すると、博士がそっと耳打ちをしてくれた。 「扉を出て左に向かってすぐの部屋にダンジョンにワープできる装置がございます。それでルイズさんを連れ戻して来て下さい。」 「でも、あそこは危険だって……。」 「学生でも魔法がある程度使えるのでしたら問題は無いでしょう。ここはあなたの腕を見込んでお願いしているのです。」 そう言われて、キュルケは思わず笑みを浮かべて、「そうね、いつまでもこんなことしてられないし………ってあんたも露骨に嫌そうな顔しないの! あんたも来るのよっ!」 タバサを引き摺るように立ち上がらせた。 「あれ、あんた達どこいくの? あっ、まさかトイレ!? 連れションなの? あんた達って連れションをするような仲なの!?」 「連れション言うな」 そう突っ込みを入れてキュルケとタバサは客間を後にしたのだった。 「ねえ、ママ私も後で見に行っていい?」 「ああ構わんさ。我が死神家のGPSにかかればあの小娘の居場所など造作ないさ」 「はぁはぁはぁはぁ…………」 数々の魔法を駆使して27Fまで辿り着いたルイズ。ここでルイズは初めて、敵以外のモンスター達と遭遇した。 「やあ、こんなところで人間に会えるなんて奇遇だねえ。」 「あんた、私を見ても攻撃してこないのね……とりあえず敵じゃなさそうだわ。」 「君は俺に攻撃してきたけどね。」 声をかけてきた彼は大柄でへそだしのシャツを着ており筋肉隆々の上半身をルイズに見せつけていた。 「お嬢さんの知り合いかい?」 「お嬢さん………って事はあんたモモエの使用人なの?」 「いかにも。俺の名前はヒル 死神家の運転手の仕事をやらせてもらっている。そして君が……」 「やあ、あなたがルイズ・フランシスカ・ブ・ライト・マキ・ハタ・サイボーグだね?」 ???ものしり館??? マキハタサイボーグ メジロブライトの代表産駒 ステイヤーズSを9番人気で優勝した 「そう、私は……って誰よそれ! だいたいそれ最初のルイズしかあってないじゃないのよ!」 「これは失礼。確かルイス・フランドル・ル・オーシバ・ド・ラ・ゴノーツ……」 「全然違うじゃないのよ! それに最初のルイズすらあってないじゃない! それに最後のドラなんとかって…」 「胸の大きさではジークリンデの圧勝だな。」 「そんなこと誰も聞いてないわよっ!!!!」 ルイズはヒルの横に大きな生物がいることに気付いた。首を上げて見上げてみると何か小さな生き物も乗せていた。 筋肉隆々の巨大な体に蝶ネクタイがやけにマッチしているような気がした。 「こいつは庭師のオクタイ君。上に乗ってるのがペットのケモンさ」 ヒルがそう紹介するとオクタイ君は首を上下に動かしておじぎをした。それだけでダンジョン内が揺らいだように見えたが恐らく気のせいだろう。 「私の名前はルイス・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 ヴァリエール家の令嬢で、トリステイン魔法学院の二年生で………ってあんたたちどこへ行くのよ!」 何事も無く去ろうとする彼らをルイズは必死になって引き止めた。 「あんたたちこのダンジョンから来たんでしょ?脱出する方法も知ってるわよね? だから私を早く脱出させなさいよ!」 「お前を脱出させてやるには構わないが……俺らはおつかいを頼まれててな。それが終わってからでもいいか?」 「ええ、いいわよ。」 了承したルイズはヒル達にダンジョン内をついて回ることにした。すると……… 「あれ? これなんかの巻物じゃない? 今まで見たこと無いものだけど………。」 いきなり巻物を拾ったルイズはとりあえず巻物を読んでみる事にした。すると急にアイテムがルイズの下に集まった。 「おおっ。この巻物すごいじゃない! なんかアイテムが私にひきよせられてる感じですっごくいいわね!」 嬉々としているルイズをよそに、どんどん顔色が青ざめていくヒル達。そして周りの空気が一瞬にして変わる。 「何よ!? あんた達、せっかく私がアイテムをひきよせたんだからもっとよろこびなさ……ってええっーー!!」 ルイズ達の目の前に大勢のガーゴイルが現れたのだ。 「では俺達は先に失礼させてもらうよ。」 ヒル達は手にした巻物を読んであっという間にこの場から消え去っていった。 「って、私置いてけぼり!? 今度こそどうする、どうするのよ私!?」 ルイズは壁の隅に逃げ込もうとするが、ルイズの2倍の速さで動くガーゴイルにたちまち追い詰められてしまう。 ざくっ 『ルイズは54のダメージを受けた』 「って今のでHPのほとんど削られたじゃないのよ! このガーゴイル強すぎるわよぉ!」 そして、壁の隅に逃れたものの三方を固められたルイズ。もはや逃げ場など無い。 「いやあああああああああああっ!!!!」 思わず涙を流して泣き崩れたルイズ。ガーゴイルが攻撃を食らわそうとした瞬間 ずばっ ずばっ ずばっ 「…あれ?」 ルイズが目を開けると、音も無く崩れ落ちたガーゴイルと 「全く、あんたも世話を焼かせるねえ。」 「モモエ………。」 9方位+1貫通で攻撃できるカマを持ったももえがいた。 『ももえのカマで斬られたモノの存在はももえが肩代わり』 「ルイズ、助けに来てやってわよ!」 「キュルケ!」 キュルケはそう言って火の魔法をガーゴイルにぶつける。 「タバサ!」 「任せて」 タバサは風の魔法で部屋全体のガーゴイルに攻撃をかけた。 「負けちゃいられないわね。よーし…………」 ルイズは精神を集中させて今ある限りの力を篭めて呪文を唱えた。 「はあああああああああああああ!!!!!!」 刹那、ルイズの体が光りだす。そして部屋に大きな爆発が起きた。 「………私達も帰ろうか。」 ももえ達も巻物を読んでその場を後にした。 「ただいま、ママ」 「おかえり。」 ももえ達の帰りをデス子達が迎えてくれた。 「どうだった?」 「うん、おつかいは無事に済んだよ。はい」 ももえは食物が入った買い物かごを買い物リストと一緒にデス子に渡した。 「ふむふむ………よし、今回はちゃんと買えたみたいだな。」 デス子はにっこりと微笑んだ。ももえも明るく笑っている。 「……ルイズはどうしてますか?」 キュルケがきょろきょろと周りを見回した後にデス子に声をかける。するとデス子にもわからないらしく首をかしげていた。 「まあ、そのうち帰ってくるだろうが……あ、きたきた。」 「本当に知らないおじさんだったんだ………」 ルイズは見知らぬおじさん達に担架で運ばれてダンジョンの入り口にそっと安置された。 ルイズは目が虚ろで口が半開きの状態でとてもヒロインと呼べるような状態ではなかった。 「あは、ははは………」 「ルイズ、大丈夫? しっかりして!」 キュルケは思わずルイズを揺さぶった。それにあわせてルイズの両腕がぷらぷらと音を立てて揺れているのが分かった。 「あはは………せっかくわたしまほうつかいになったのにぜんぜんじゅもんとかおぼえてないんだよ なんかね、もうどうでもよくなってきちゃったっていうか わたしはもうへいみんとふぁーすときすからはじまるふたりのこいのひすとりーをてんかいしたいっていうか」 「重症ですな………」 それを見た博士は思わず唸った。そしてルイズの額に手をあてる。 「ふむ………」 博士は目が虚ろになったままのルイズを見て診断の結果をこう断言した。 「これは風邪ですな。」 「風邪? じゃあ、さっき買ってきたものにいいのがあったね。メイちゃんそれ貸して」 ももえはメイから買い物かごを受け取るとがさごそと漁ってあるものを取り出した。 「じゃーん」 「これは…」 「何?」 「…ネギ……です…。」 二人の疑問にメイがそう答えた。一方、ももえはネギとカマを取り出す。 「じゃあ半分貰うね。」 ざくっ 『ももえのカマで斬られたモノの存在はももえが肩代わり』 「それをどうするの?」 「…お尻に……刺しま…す…。」 キュルケに聞かれたメイは少し顔を赤らめながらそう答えた。 「じゃあさっそくいくよー。ルイズ、あんたよつんばいになって。」 「はーい」 ルイズはももえに言われるがままにスカートをおろしてよつんばいの体勢になる。 「とおっ」 そういって一気にネギを突き刺したももえ 「アーッ!!!!」 ルイズはあまりの激痛に目を極限まで見開き、舌と涎を垂らせてぴくぴくとよがっていた。 「……お嬢様………」 「何、どうかしたの?」 さらに奥深くにネギを突っ込もうとするももえに対しメイは思わずももえにつっこんだ。 「……刺す場所……間違えて…ます…。」 「あ」 ※ おわり これまでのご愛読、ご支援ありがとうございました。 ※ 次回から始まる「ゼロの使い魔死神ガーゴイル友情タバサの裏設定タバサの母フレイムデルフリンガーシルフィードネギ香水下級生ももえサイズ」に乞うご期待!!! おまけ 壁―――― ○●●●● ○=ルイズ ●●△●● △=ももえ ●●●●● ●=ガーゴイル ●●● わかりづらいかもしれませんが、ももえがカマを1回振ったとき(9方位+1貫通)の攻撃範囲です。 壁によって遮られていますが、ももえのカマ(通称もカマ)の最大攻撃範囲は8+12=20となります。 なおかつガーゴイルのHPは500と設定されていますのでそれを一撃で倒したということからも、もカマのチートぶりがおわかりいただけるかと思われます。 前ページ次ページゼロの使い魔ももえサイズ